薬剤科・医薬品情報管理室

入院されている方のお薬は、院内の薬剤科で調剤を行っています。
処方箋が発行されると、まず処方内容を確認し、その後に調剤します。
調剤が完了した後にも再度確認を行い払い出すという二重のチェック体制をとっています。これにより、調剤過誤の防止と安全性の確保に努めています。
また、飲みやすさ・管理のしやすさを考慮し、原則として服薬のタイミングごとに薬剤をまとめて調剤する『一包化』を行っています。一包化により、飲み忘れなどの服薬ミス防止にもつながっています。
定期処方薬（継続して毎日服用する薬）については、決められた時間ごとに与薬カートへセットすることで、病棟における薬剤管理を支援しています。

外来通院中の方のお薬については、原則として院外処方となっており、患者さんご自身が発行された処方箋を保険薬局に持参して調剤してもらいます。

複数の医療機関を受診している場合でも、同じ保険薬局（いわゆる『かかりつけ薬局』）を利用することで、飲み合わせや副作用歴の確認など、服用中の薬剤を一元的に管理してもらうことが可能です。

精神科治療において薬物療法はとても重要です。お薬を継続して正しく飲み続けることは、症状の再発や再入院の予防につながります。

薬剤科では、医師の指示のもと入院患者さんに服薬指導を行っています。
現在使用している薬の効果や目的、副作用の可能性などを、わかりやすく丁寧に説明するよう心がけています。

精神科では治療に一定の時間を要することが多く、入院期間中に何度か面談を重ねることで、患者さんが薬についてしっかり理解し、自分の意志で治療に取り組めるようサポートしています。

こうした関わりを通じて、お薬に対する理解や『納得して飲み続ける気持ち（服薬アドヒアランス）』を育むことを目指しています。
また、副作用や体調の変化を確認しながら、必要に応じて医師や看護師とも連携し、より良い薬物治療が行えるよう努めています。

精神科では、症状に応じて複数のお薬を組み合わせて使用することがありますが、薬の数が増えることで副作用のリスクが高まることもあります。

薬剤科では、患者さん一人ひとりにとって適切な薬物療法となるよう、処方内容を定期的に確認し、必要に応じて見直しを行うよう心がけています。

医師や看護師と連携しながら、お薬の効果や副作用のバランス、服薬のしやすさなどを考慮し、患者さんが安心して治療を受けられるようサポートしています。

医薬品に関するさまざまな情報を収集・整理し、必要に応じて医師や看護師などの他職種へ提供しています。特に、副作用に関する情報や新薬の情報などは、適切な薬物療法を行うために欠かせないものです。

近年では、医薬品の供給不足も大きな課題となっており、入手困難な薬が出た場合には、代替薬の提案を行っています。

こうした情報提供を通じて、安全で円滑な薬物治療が行えるよう、チーム医療の一員としての役割を担っています。